Detail1: OpenFoamを用いた流体解析

「テーマ」

・解析結果に対するメッシュの影響

「方針」

 本文で用いたメッシュの改善を試みる。

1.本文のメッシュ

 本文で用いたメッシュを以下に示します。

・基本メッシュとして高さ3.4mx長さ12mx奥行4cmを60x120x1に分割

・翼表面のメッシュ粗さはrefinementSurfaces level(0 2)に設定。

 (翼表面を基本メッシュの20~22に分割)

・翼周辺の高さ1.7mx長さ5mの区間を

  refinementRegions levels(1E15 0) levelIncrement(0 2 (2 2 0))に設定。

 (翼周辺を基本メッシュの20~22に分割)

結果、出来上がったメッシュが以下の図となります。

翼周辺は基本メッシュの24倍の緻密さとなっています。

更に翼の前縁と後縁周辺は基本メッシュの28倍の緻密さになっていますが、均一ではありません。

 一方翼表面のメッシュを緻密にする際に奥行方向までメッシュが細かくなっています(下図:前縁で2倍、後縁で4倍)。

本計算は2Dのため奥行は1層で良いのに、ここだけ2~4層になっている状態です。

計算結果が直ちに破綻する訳ではないようですが、良くない状況と考えます。


2.改修メッシュ

 前項のメッシュを以下のように改修します。目標としては無駄に緻密化せずに同等の解析結果を得ることにあります。

・基本メッシュとして高さ3.4mx長さ12mx奥行4cmを60x120x1に分割

・翼表面のメッシュ粗さはrefinementSurfaces level(2 2)に設定。

 (翼表面を基本メッシュの22に分割)

・翼周辺の高さ1.7mx長さ5mの区間を

  refinementRegions levels(1E15 0) levelIncrement(0 2 (1 1 0))に設定。

 (翼周辺を基本メッシュの20~21に分割)

・extrudeMeshコマンドを用いて奥行の面を押し出す。

結果、出来上がったメッシュが以下の図となります。

翼周辺は基本メッシュの22倍の緻密さ(1項の1/4)で、翼表面は基本メッシュの24倍の緻密さ(1項の1/4)ですが均一となっています(全般的に1項の1/4のメッシュ数)。 

 一方extrudeMeshコマンドにより奥行は全域1層となっています。


3.計算結果

 改修メッシュを用いた計算例としてグランドエフェクトの計算結果を示します。

本文メッシュと改修メッシュで流れの様子に大きな違いは出ていませんが、最大速度が以下のように若干変化しています。

 上空最大速度      90m/s(本文メッシュ)   ⇒94m/s(改修メッシュ)

 地上付近での最大速度  121m/s(本文メッシュ) ⇒122m/s(改修メッシュ)

またCL、CDに関しても若干変化しています。

 上空   CL=0.55A改、CD=0.027A改(本文メッシュ) ⇒ CL=0.51A改、CD=0.018A改(改修メッシュ)

 地上付近 CL=1.35A改、 CD=0.047A改(本文メッシュ) ⇒ CL=1.19A改、CD=0.035A改(改修メッシュ)

どちらが現実と近いかは試験データと比較する必要があり、シミュレーション結果だけでは何とも言えないところです。

 しかし計算時間は本文メッシュが80分要したのに対して、僅か14分となりハンドリングが大幅に向上しています。

 以上よりOpenFoamによる流体解析はメッシュにかなり依存する様子が確認出来ました。

 当事業所の流体解析レベルはこの程度のため、あくまで参考程度とお考え下さい。

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参考文献


改訂記録

A改訂 2025.5.17:CL及びCD値修正(必要のない密度補正1/1.225を実施していた)